実態調査について

文書管理が業務の効率を下げていることも多く、改善するようにと、上司に言われる社員もいるでしょう。
しかし、まずは実態を把握しないと、何を改善すればいいのかわかりません。
現状と理想のギャップを洗い出し、目標や目的を作るのに役立てます。

調査では実情の他に、アンケートも行い、現場の声も聞きます。
社員がどのように感じているのか、現場の直接の声を聞き、改善のための原因究明の材料とします。
調査では、数字で出せる部分があれば、より客観的に判断できるでしょう。

改善のための調査方法

・現場観察

執務室やロッカー、書庫など、観察し状況を把握します。
各場所を観察するに当たっては、基準を設けて統一し、点検項目を作り観察すると良いでしょう。
点検項目としては、足下に文書が散乱しているか、文書整理はされているか、文書以外の物で溢れていないか、ファイルにタイトルは付いているかなどです。
観察するときは、記録として写真を撮るとよく、管理前と後を写真で比べてみましょう。

・実例

文書の量はどれぐらいあるか、冊数や書庫での量、これはメジャーで幅がどれぐらいあるか計測します。
収納するときのためにも、棚などの長さを測っておき、どれぐらい収納できるか数値にしましょう。

さらには検索スピードも測ります。
これは自分のデスクから、書庫や文書を収納している場所に行き、目的の書類を探し、デスクに戻るまでの時間を計ります。
電子書籍であれば、検索して探し、閲覧する前までの時間を計ります。

・アンケート

全体の動向を把握するために、アンケートを行います。
内容としては、文書管理に関するものであり、管理規定を見たことがあるか、帰宅するときは机の上は片付けるか、担当外の文書は探しやすいか、文書のラベル記入方法は知っているか、などになります。
アンケートを取るときは、名前を書くかどうかも考えておき、記名すると問題を書いてくれますが本音が出にくく、無記名にすると本音が出やすい反面問題を書かないことが多いです。

・ヒアリング

現場で社員に直接聞く方法であり、アンケートよりも深い内容を聞けます。
ただ同じ部署や社内の人が聞いても、本音を話してくれない事が多く、コンサルタントに依頼しても良いでしょう。

説明と実行

実態を調査し数字や状況はわかれば、上司への説明の材料にします。
説明が必要なときには、調査内容は役立つデータとなり、上層部へ説得力を出して説明できます。
また実態と理想のギャップを把握できるので、目標を定めるのにも役立つでしょう。
目標が決まれば、手順やスケジュールを作っていき、目標を明らかにして、実行して、ステップごとに達成度を測ります。
調査を元にして、より計画的で具体的な実行をしていきます。